廣江理枝 オルガン リサイタル

聖なる歌、祈りの詩

  • 日時 2016/9/24(土)15:00 開演(14:30 開場)
  • 会場 小ホール
  • KAme
    先行
    2016/6/4(土)
  • 一般発売 2016/6/11(土)
  • お問い
    合わせ
    神奈川県民ホール事業課 045-633-3798

- コンサートに寄せて -

一説には紀元前に遡るともいわれる、長い歴史を持つオルガン。ヨーロッパでキリスト教の歴史とともに花咲いたオルガンの歴史はまた、教会のなかで歌われる聖歌に寄り添って育まれてきました。時代や地域や宗派などの違いによって、それらの歌は、聖歌と呼ばれたり、コラールと呼ばれたりしますが、常に歌はキリスト教の礼拝になくてはならない存在でした。文字を読めない人々も、歌の節にのせて、聖句や教義を知り、祈りを捧げることができたのです。「聖なる歌」は、時には神を賛美する歌であり、時にキリストの教えを習う教育の歌であり、時に絶望の淵から救ってくださいと切望する神への訴えの歌でありました。

今回のリサイタルは、様々な聖歌に取り組んだ作曲家たちの精神を共感しながら、オルガンの名曲たちをお楽しみいただくプログラム構成です。

前半は、神から人間へという方向性を主軸に、〈マニフィカト〉と呼ばれ、最も美しい賛歌であると言われるマリアの頌歌、イエス・キリストが教えた祈り〈天にまします我らの父よ〉、信徒のイエスに向けての祈りである〈ようこそやさしきイエスよ/(あるいは)おおイエスよ、汝高貴なる遺産〉の旋律をもとに作曲されたバロック時代の作品を取り上げます。後半は、ロマン派以降の作品を、おもに人間の苦悩や悲しみを神に訴える祈りの歌に焦点を当てて選曲しています。リストもデュリュフレも、近しい人を亡くした時に、おそらくは悲痛な祈りをこめて、これらの作品を書きました。偉大な作曲家たちは、音楽によってどのように悲しみを乗り越えたのでしょうか。

今回の演奏会のための委嘱新作・小鍛冶邦隆氏の作品は、バッハの〈天にまします我らの父よ〉BWV682に関連して作曲されるとのこと、とても楽しみです。

廣江 理枝

◆廣江理枝リハーサル&メッセージ動画はこちら

廣江 理枝(オルガン) Rie Hiroe, OrganJ.A.ギラン:「第2旋法の組曲」より 1.前奏曲 2.ティエルス・アン・タイユ 4.バス・ド・トランぺット J.S.バッハ:コラール「天にまします我らの父よ」BWV682(クラヴィーア練習曲集第3部より) 小鍛冶邦隆:神奈川県民ホール委嘱作品・初演 J.S.バッハ:コラール・パルティータ「ようこそ、やさしきイエスよ」BWV768 C.トゥルヌミール:「過越のいけにえ」によるコラール即興曲 L.ボエルマン:「ゴシック組曲」作品25 より “聖母マリアへの祈り” F.リスト:バッハのカンタータ「泣き、嘆き、悲しみ、おののき」とロ短調ミサ曲「十字架につけられ」の通奏低音による変奏曲 M.デュリュフレ :アランの名による前奏曲とフーガ 作品7廣江 理枝(オルガン) Rie Hiroe,Organ 桐朋学園大学音楽学部演奏学科ピアノ専攻、東京藝術大学音楽研究科大学院修士課程オルガン専攻修了。DAAD(ドイツ学術交流会)、アサヒビール文化財団より奨学金を得て、ドイツ国立ハノーファー音楽大学ならびシュトゥットガルト音楽大学へ留学、ソリスト課程を卒業。オルガンを廣野嗣雄、ウルリヒ・ブレムシュテラー、ルドガー・ローマンの各氏に師事。フランス・シャルトル大聖堂国際オルガンコンクール優勝、デンマーク・オーデンセ国際オルガンコンクール優勝、及び武蔵野市国際オルガンコンクール最高位受賞のほか、ブルージュ古楽国際コンクールなど数多くの国際コンクールで入賞。シャルトルでの優勝以降、ドイツを拠点にコンサート・オルガニストとしてヨーロッパ、アメリカ合衆国、日本の各地で演奏。現在は東京藝術大学オルガン科主任・准教授として後進の指導に携わりながら国内外での演奏活動を行っている。また、国際コンクール審査員(2012年武蔵野市国際オルガンコンクール、13年、16年ニュルンベルク国際オルガンコンクール、15年カリーニングラード・タリヴェルディエフ・オルガンコンクール)やマスタークラス教授として海外からの招聘も多い。日本オルガニスト協会、日本オルガン研究会会員、東京ドイツ語福音教会オルガニスト。

チケット

チケット発売日

KAme先行(かながわメンバーズWEB先行販売): 2016/6/4(土) ~2016/6/10(金)

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一般:2016/6/11(土)

チケット料金
全席指定 一般 3,000円 ペア(一般2枚)5,500円 学生(24歳以下)2,000円 ※やむを得ない事情により演奏曲等が変更になる場合がございます。 ※未就学児の入場はご遠慮ください。
主催 神奈川県民ホール