*びわ湖ホール声楽アンサンブル **びわ湖ホール声楽アンサンブル・ソロ登録メンバー
※やむを得ない事情により、出演者等が変更になる場合がございます。予めご了承ください。
管弦楽: 神奈川フィルハーモニー管弦楽団 & 日本センチュリー交響楽団による合同オーケストラ
衣裳: 小栗菜代子 照明: 喜多村貴 音響: 小野隆浩(公益財団法人びわ湖ホール) 舞台監督: 八木清市
沼尻竜典 (指揮) Ryusuke Numajiri
1990年第40回ブザンソン国際指揮者コンクール優勝。ロンドン響、モントリオール響、シドニー響、ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ響、ベルリン・ドイツ響、デュッセルドルフ響、フランス放送フィル、トゥールーズ・キャピトル管、パリ室内管等欧米各国のオーケストラを指揮。これまで、新星日響正指揮者、東フィル正指揮者、名古屋フィル常任指揮者、日本フィル正指揮者を歴任。オペラ指揮者としては97年『後宮からの誘拐』でデビュー以後、ケルン歌劇場、バイエルン州立歌劇場、ベルリン・コーミッシェ・オーパー、シドニー歌劇場、新国立劇場をはじめ国内外の劇場で指揮。2007年よりびわ湖ホール第2代芸術監督に就任。本共同制作シリーズで08年歌劇『ばらの騎士』、09年『トゥーランドット』、10年『ラ・ボエーム』、11年『アイーダ』、12年『タンホイザー』、13年『椿姫』、びわ湖ホールで07年『こびと』、08年『サロメ』、09年『ルル』、10年『トリスタンとイゾルデ』、11年『ドン・ジョヴァンニ』、12年『コジ・ファン・トゥッテ』で大成功を収めている。91年第1回出光音楽賞、99年第7回渡邉暁雄音楽基金音楽賞、01年第51回芸術選奨文部科学大臣新人賞、04年第3回齋藤秀雄メモリアル基金賞、05年第46回毎日芸術賞、第23回中島健蔵音楽賞、10年びわ湖ホール沼尻竜典オペラセレクション『トリスタンとイゾルデ』の指揮で文化庁芸術祭賞優秀賞を受賞。また、同年『ラ・ボエーム』、『トリスタンとイゾルデ』等の成果で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。現在、びわ湖ホール芸術監督、日本センチュリー交響楽団首席客演指揮者、トウキョウ・モーツァルトプレーヤーズ音楽監督。13年8月よりリューベック歌劇場音楽総監督に就任。
ジョエル・ローウェルス (演出・装置) Joël Lauwers
1966年ブリュッセル生まれ。科学と数学、同時に音楽と美術、歴史学を学んだ。84年から4年間は様々な絵画展に出品。88から94年までベルギー王立歌劇場(モネ劇場)でアシスタントを務める。92~98年の間、ザルツブルク音楽祭にて総監督ジェラール・モルティエのもとで働くと同時にリュック・ボンディやウルゼル&カール=エルンスト・ヘルマンのアシスタントを務めた。最初の演出作品は94年リエージュ劇場でのスカルラッティ作曲『貞説の勝利』。このデビュー作は好評を博し、モネ劇場でも再演された。またモネ劇場では『イドメネオ』も手掛けている。以降、ダブリン・アイルランド・オペラ『ホフマン物語』を演出。ザルツブルク音楽祭『フィガロの結婚』(指揮:サー・チャールズ・マッケラス)、アイルランド・オペラ『サロメ』、リエージュではモーツァルト『劇場支配人』とサリエリ『初めに音楽、続いて台詞』を演出。また、パリへは壮大なスケールのミュージカル「アリババ」の演出で招かれ、コペンハーゲンでは『カルメン』(指揮:マンフレッド・ホーネック)を演出。近年はスイスのザンクト・ガレン・オペラ『シモン・ボッカネグラ』、ドイツのザールブリュッケンにて『フィガロの結婚』、フランス・ジゴンダスにおける夏の野外音楽祭で『トスカ』を演出。特筆すべきは2003年ニースにてニュープロダクション『魔笛』の演出を手がけ、同年夏に『ジャンニ・スキッキ』の演出でジゴンダスに再招聘された。07年にはモンペリエ・オペラでオッフェンバック『美しきエレーヌ』を、09年10月にはブラウンシュヴァイクで『カルメン』を演出した。日本では、東京二期会で08年『ワルキューレ』、09年『カプリッチョ』を演出している。
ジークムント 福井 敬(テノール)Kei Fukui 14日
国立音楽大学卒、同大学院修了。文化庁オペラ研修所修了。文化庁在外研修員として渡伊。第20回イタリア声楽コンコルソ・ミラノ大賞、出光音楽賞など受賞多数。1992年二期会『ラ・ボエーム』ロドルフォの鮮烈デビュー以来、輝かしい声、音楽性豊かな表現かつ情感溢れる演技で、わが国を代表するトップ・テナーとして聴衆を魅了している。本共同制作オペラには欠かせない存在であり、これまでに『トゥーランドット』カラフ、『アイーダ』ラダメス、『タンホイザー』タイトルロール、『椿姫』アルフレードに出演。二期会オペラでは12年の『パルジファル』で絶賛を浴びた。13年は7・8月二期会『ホフマン物語』、10月びわ湖ホール・11月さいたま芸術劇場にてガラ・コンサート、12月いずみホール『イドメネオ』演奏会形式や神奈川フィル・大阪フィル・都響「第九」、14年2月に二期会『ドン・カルロ』タイトルロールに出演予定。二期会会員
フンディング 斉木健詞(バス)Kenji Saiki 14日
国立音楽大学卒、同大学院修了。二期会オペラ研修所マスタークラス修了。文化庁在外研修員として渡伊。本共同制作オペラには『アイーダ』エジプト国王、『椿姫』ドビニー侯爵で出演したほか、2006年にびわ湖ホール『海賊』日本初演に出演している。二期会公演では、ニューウェーブ・オペラ『ポッペアの戴冠』セネカで絶賛を博したのち『ラ・ボエーム』『ナクソス島のアリアドネ』『エフゲニー・オネーギン』『ドン・ジョヴァンニ』騎士長、『ナブッコ』ザッカーリアなど、新国立劇場では『アイーダ』『軍人たち』『タンホイザー』『サロメ』、兵庫県立芸術文化センター『トスカ』スカルピアなどで充実した歌唱をみせている。13年は二期会『マクベス』バンコーに出演。7・8月二期会『ホフマン物語』クレスペル、11月日生劇場『フィデリオ』ロッコ、14年2月二期会『ドン・カルロ』宗教裁判長で出演予定。オペラを中心に活躍を続けている。二期会会員
ヴォータン 青山 貴(バリトン)Takashi Aoyama 14日
東京芸術大学卒、同大学院修了。二期会オペラ研修所マスタークラス、新国立劇場オペラ研修所修了。第6回カルロス・ゴメス国際コンクール第1位。二期会オペラでの代表作として『仮面舞踏会』レナートや『ナブッコ』タイトルロールがあり、艶やかで気品のある声は群を抜いている。ほか新国立劇場『ホフマン物語』『マクベス』『カルメン』『黒船』『トゥーランドット』『カルメン』、日生劇場『夕鶴』など出演多数。オペラと並行して主要オーケストラとの共演が多く、宗教曲も得意としている。2012年は東京オペラシティリサイタルシリーズ「B→C(バッハからコンテンポラリーへ)」、N響『夜鳴きうぐいす』演奏会形式に登場。今後は11月新国立劇場『ホフマン物語』、12月まつもと市民芸術館『カルメン』や神奈川フィル・大阪フィル「第九」に出演予定。豊麗なアンサンブルで魅了する男声ユニット“IL DEVU”メンバー。本共同制作オペラ初登場。二期会会員
ジークリンデ 大村博美(ソプラノ)Hiromi Omura 14日
東京芸術大学卒、同大学院修了。マルセイユ国立オペラ歌手研修所「CNIPAL」修了。国際コンクールの入賞・受賞歴多数。2002年二期会『椿姫』ヴィオレッタで一躍脚光を浴び、新国立劇場『蝶々夫人』タイトルロール、『カルメン』ミカエラ、『道化師』ネッダ、『ドン・カルロ』エリザベッタ等に出演。国際的な活躍を続けており、パリ・オペラコミック座『ベアトリスとベネディクトゥ』でデビュー後、シャンゼリゼ劇場『真夏の夜の夢』、ロレーヌ国立歌劇場『フィガロの結婚』伯爵夫人や、近年ではモントリオール『シモン・ボッカネグラ』アメーリア、ロレーヌオペラ『オテロ』デズデモーナ、ローザンヌ歌劇場『ノルマ』タイトルロール等に出演。特に蝶々夫人役は08年ベルリン・ドイツ・オーパーを皮切りに世界中の歌劇場・音楽祭に出演し「世界クラス」と評価を得ており、12年はオーストラリアにて沼尻竜典と共演。本共同制作オペラ初登場。二期会会員
ブリュンヒルデ 横山恵子(ソプラノ)Keiko Yokoyama 14日
東京音楽大学卒、同大学研究科修了。バイエルン州立コーブルク劇場『ドン・カルロ』エリザベッタでデビュー以降、15年間にわたり欧州で活躍。2001年飯守泰次郎指揮『ワルキューレ』ジークリンデは“初挑戦のワーグナーとは思えぬ歌唱”と絶賛された。びわ湖ホールヴェルディシリーズには『アッティラ』『シチリアのタベの祈り』『十字軍のロンバルディア人』『スティッフェリオ』(いずれも日本初演)に出演。本共同制作オペラには『トゥーランドット』『アイーダ』タイトルロールで登場。08年二期会・飯守指揮/ローウェルス演出で『ワルキューレ』ブリュンヒルデを演じている。ほか二期会『エジプトのヘレナ』『ナクソス島のアリアドネ』『トゥーランドット』など安定した柔和な美声から強靭な声までカヴァーする高度なテクニックと音楽性をもつプリマソプラノ。11月新国立劇場『ホフマン物語』、14年2月二期会『ドン・カルロ』に出演予定。二期会会員
フリッカ 小山由美(メゾソプラノ)Yumi Koyama 14日
東京芸術大学卒、同大学院修了。ジュゼッペ・シノーポリ指揮でローマ歌劇場とバイロイト音楽祭(2000年から5年連続)に『ワルキューレ』ロスワイセで出演。フリッカは1996年二期会公演(大野和士指揮)で、翌年の新国立劇場開場記念『ローエングリン』オルトルートで出演して以来、ワーグナー作品の主要メゾ役は手中に収めているといっても過言ではない数少ない歌手として、国内外を問わず活躍。近年ではウェルシュ・ワーグナー音楽祭にラルフ・ワイケルト指揮『ローエングリン』オルトルートで出演。本共同制作オペラは『アイーダ』アムネリス、『タンホイザー』ヴェーヌスに続き3度目の登場。びわ湖ホールでは『サロメ』ヘロディアス、『ルル』ゲシュヴィッツ伯爵令嬢、『トリスタンとイゾルデ』イゾルデ。また日生劇場『マクロプロス家の事』エミリア・マルティ、『メデア』などで成功に寄与し、今秋は『リア』(いずれも日本初演)が控えている。二期会会員
ゲルヒルデ 田崎尚美(ソプラノ)Naomi Tasaki 14日
東京芸術大学卒、同大学院修了。二期会オペラ研修所マスタークラス修了。第8回藤沢オペラコンクール奨励賞。オペラでは『ファルスタッフ』アリーチェ、『ラ・ボエーム』ミミ、『蝶々夫人』タイトルロール(抜粋)など、コンサートでは日本フィルと『アイーダ』タイトルロール(抜粋)や山田和樹指揮・マーラー交響曲第4番のソリストや「第九」などで共演。本共同制作オペラ『タンホイザー』エリーザベトのカヴァーキャストとして実力をつけ、13年は二期会『パルジファル』クンドリに抜擢され堂々たる歌唱で聴衆を魅了した。二期会会員
オルトリンデ 江口順子(ソプラノ)Junko Eguchi 14日
東京音楽大学卒、同大学研究科修了。二期会オペラ研修所修了。第43回日伊声楽コンコルソ第3位。二期会オペラには若杉弘指揮『ダフネ』(日本初演)第2の乙女、飯守泰次郎指揮/ジョエル・ローウェルス演出『ワルキューレ』オルトリンデ、アンドレア・バッティストーニ指揮/白井晃演出『ナブッコ』アンナのほか、2012年は飯守指揮/クラウス・グート演出『パルジファル』花の乙女役で出演。13年のNHKニューイヤーオペラコンサートでも『ワルキューレ』オルトリンデで出演した。豊かな声量を持ち、地元山形や各地のコンサートに出演している。二期会会員
ワルトラウテ 井坂 惠(メゾソプラノ)Megumi Isaka 14日
武蔵野音楽大学卒、同大学院修了。二期会オペラ研修所、文化庁オペラ研修所修了。カールスルーエ国立音大大学院とモーツァルテウム音大大学院でリートを研究。ドイツ留学時よりリート・オラトリオ演奏を積極的に行う。帰国翌年にグリーグ女声連作歌曲集「山の娘」ノルウェー語原典版(日本初演)を取り上げ出色の成果と評された。『フィガロの結婚』ケルビーノは当たり役となり、1998年・2002年二期会公演をはじめ数多くの舞台に出演。ほか代表作として03年二期会/ギュンター・クレーマー演出『ばらの騎士』オクタヴィアンなど。二期会会員
シュヴェルトライテ 金子美香(メゾソプラノ)Mika Kaneko 14日
東京音楽大学卒、同大学院修了。ザルツブルグモーツァルテウム音楽院、二期会オペラ研修所の各マスタークラス修了。2008年二期会『ワルキューレ』グリムゲルデでオペラデビューののち、二期会公演はニューウェーブ・オペラ『ウリッセの帰還』(日本初演)ヒロイン・ペネロペ、『オテロ』エミーリア、『魔笛』侍女Ⅲに出演。ほか横須賀芸術劇場『霊媒』『泥棒とオールドミス』など。スケール感と深みのある美声でオーケストラとの共演多数。13年はNHKニューイヤーオペラコンサートに『ワルキューレ』シュヴェルトライテで出演。12月日本フィル「第九」に出演予定。二期会会員
ヘルムヴィーゲ 平井香織(ソプラノ)Kaori Hirai 14日
国立音楽大学卒、同大学院修了。二期会オペラ研修所修了。新国立劇場『ニーベルングの指環』『トスカ』『ピーター・グライムズ』や『ジークフリートの冒険』ブリュンヒルデ、若杉弘指揮『ダナエの愛』演奏会形式や二期会『エジプトのヘレナ』の日本初演、小澤征爾指揮『ファウストの劫罰』、準・メルクル指揮『ヴィーナスとアドニス』、シャルル・デュトワ指揮『エレクトラ』、飯守泰次郎指揮『パルジファル』演奏会形式などに出演。2013年NHKニューイヤーオペラコンサートに『ワルキューレ』ヘルムヴィーゲで出演。14年は新国立劇場『カルメン』『死の都』に出演予定。二期会会員
ジークルーネ 増田弥生(メゾソプラノ)Yayoi Masuda 14日
東京芸術大学卒、同大学院修了。ウィーン音楽大学、新国立劇場オペラ研修所修了。第10回友愛ドイツ歌曲コンクール、第71回日本音楽コンクール第1位。2004年新国立劇場『ファルスタッフ』ページ夫人で本格的オペラデビュー。08年二期会・飯守泰次郎指揮/ジョエル・ローウェルス演出『ワルキューレ』フリッカに抜擢され“熱演の歌唱で好ましく”“いい存在感”と評された。09年新国立劇場公演、13年はNHKニューイヤーオペラコンサートに『ワルキューレ』ジークルーネ役で出演した。12年は新国立劇場『沈黙』、二期会『パルジファル』花の乙女に出演。二期会会員
グリムゲルデ 杣友惠子(メゾソプラノ)Keiko Somatomo 14日
東京芸術大学卒、同大学院修了。二期会オペラ研修所マスタークラス修了。第20回日本声楽コンクール入選。2006年『カルメン』メルセデスでオペラデビュー。09年二期会ニューウェーブ・オペラ『ウリッセの帰還』(ヘンツェ版日本初演)でヒロインのペネロペに抜擢され、二期会『魔笛』侍女Ⅱ、デニス・ラッセル・デイヴィス指揮・宮本亜門演出『フィガロの結婚』ケルビーノで出演した。ほか『カルメン』タイトルロール、『蝶々夫人』スズキ、『リゴレット』マッダレーナ等に出演。二期会会員
ロスワイセ 平舘直子(メゾソプラノ)Naoko Hiradate 14日
国立音楽大学卒、沖縄県立芸術大学大学院修了。二期会オペラ研修所プロフェッショナルコース修了。ロスワイセ役では2008年二期会・飯守泰次郎指揮/ジョエル・ローウェルス演出『ワルキューレ』、13年のNHKニューイヤーオペラコンサートに出演した。ほか『魔笛』パパゲーナ、ルーマニア国立ヤシ歌劇場『コジ・ファン・トゥッテ』ドラベッラなど。演奏会活動に積極的に取り組み、出身地の青森をはじめ東京、沖縄を中心に多数出演。二期会会員
ジークムント 望月哲也(テノール)Tetsuya Mochizuki 15日
東京芸術大学卒、同大学院修了。二期会オペラ研修所マスタークラス修了。ウィーンで研鑽を積み、帰国後の2009年にローウェルス演出・二期会『カプリッチョ』で演じた青年フラマンが好評を博した。本共同制作オペラには10年『ラ・ボエーム』ロドルフォ以来2度目の登場で初役に挑む。二期会オペラでの代表作品に実相寺昭雄演出『魔笛』タミーノ、ペーター・コンヴィチュニー演出『皇帝ティトの慈悲』タイトルロール等がある。12年はびわ湖ホール『コジ・ファン・トゥッテ』フェランドに出演。13年は『タンホイザー』ヴァルター、『魔笛』タミーノ、『夜叉ケ池』世界初演(予定)など新国立劇場への登場が続く。今後は11月東京フィル『トリスタンとイゾルデ』演奏会形式、12月N響「第九」、14年3月王子ホールにてリサイタル「Wanderer Vol.5」、4月新国立劇場『ヴォツェック』に出演予定。第一線で活躍中の太メン男性歌手ユニット“IL DEVU”メンバー。二期会会員
フンディング 山下浩司(バスバリトン)Koji Yamashita 15日
国立音楽大学卒、同大学院修了。第9回日本モーツァルト音楽コンクール第1位。本共同制作オペラには『タンホイザー』『椿姫』にひき続き出演。近年はワーグナー作品への出演が多く、東京・春・音楽祭の『タンホイザー』ラインマル、『ニュルンベルクのマイスタージンガー』ナハティガル(ともに演奏会形式)、2012年秋の二期会『パルジファル』大役グルネマンツはまさに“はまり役”と言える活躍をみせた。二期会オペラでは宮本亜門演出『フィガロの結婚』タイトルロールを2度務めたほか、沼尻竜典指揮/ジョエル・ローウェルス演出『カプリッチョ』ラ・ロッシュは美声と見事なディクションで“大演説ともども惜しみない拍手を送りたい”と評された。ほか新国立劇場、日生劇場、サイトウ・キネン・フェスティバル、小澤征爾音楽塾へ多数出演。実力派4人の男声オペラユニット“IL DEVU”メンバー。13年11月日生劇場『フィデリオ』ロッコに出演予定。二期会会員
ヴォータン グリア・グリムズレイ(バスバリトン)Greer Grimsley 15日
アメリカ合衆国出身。世界の主要なオペラ劇場やコンサート会場において特筆すべき活躍をしており、ワーグナーのスペシャリストとして『さまよえるオランダ人』タイトルロール、『ローエングリン』テルラムント、『ニーベルングの指環』ヴォータン、『トリスタンとイゾルデ』クルヴェナール、『パルジファル』アンフォルタス等を歌っている。最近では、『サムソンとデリラ』と『トスカ』をサンディエゴ・オペラで、『ビリー・バッド』をピッツバーグ・リリック・オペラで、『ジークフリート』をフェニーチェ歌劇場で、『さまよえるオランダ人』をシアトル・オペラで歌っている。メトロポリタン・オペラには『トリスタンとイゾルデ』『カルメン』『ピーター・グライムズ』で出演。『カルメン』エスカミリオを得意にしており、ボルティモア・オペラ、マドリッドのレアル劇場、ボローニャ歌劇場、フィラデルフィア・オペラ、スコティッシュ・オペラ、バンクーヴァー・オペラ、ジュネーヴ大劇場、ブレゲンツ音楽祭、メトロポリタン・オペラ『ニーベルングの指環』等で歌っている。今後はサンフランシスコ・オペラでの『さまよえるオランダ人』、シアトル・オペラにて『ニーベルングの指環』チクルスへの出演が予定されている。日本では、2012年兵庫県立芸術文化センター『トスカ』スカルピアの名演が記憶に新しい。
ジークリンデ 橋爪ゆか(ソプラノ)Yuka Hashizume 15日
東京芸術大学卒、同大学院修了。文化庁オペラ研修所修了。1994年二期会『魔弾の射手』アガーテ(演奏会形式)に抜擢され本格的なオペラデビューを飾る。その後日生劇場に同役で出演。東京オペラプロデュース『二人のフォスカリ』難役ルクレツィア・コンタリーニで絶賛を浴びた。新国立劇場『蝶々夫人』タイトルロール。二期会オペラでは、ゼンタ役カヴァーとして参加した『さまよえるオランダ人』では指揮エド・デ・ワールトから高い評価を得て、飯守泰次郎指揮/ジョエル・ローウェルス演出・二期会『ワルキューレ』ジークリンデに抜擢され、今回は5年ぶり2度目の出演。2012年は飯守泰次郎指揮/クラウス・グート演出『パルジファル』クンドリで圧倒的な歌唱と存在感をみせたほか、文京シビックホール・森鷗外訳の世界初演『オルフエウス』に出演。07年に神奈川県民ホール『こうもり』ロザリンデで沼尻竜典と共演した。本共同制作オペラ初登場。二期会会員
ブリュンヒルデ エヴァ・ヨハンソン(ソプラノ)Eva Johansson 15日
デンマーク出身。1982年コペンハーゲン王立歌劇場『フィガロの結婚』伯爵夫人でデビュー。88年からはベルリン・ドイツ・オペラに活動の拠点を移す。その後、ウィーン国立歌劇場、バイエルン州立歌劇場、ドレスデン州立歌劇場、シュトゥットガルト州立歌劇場をはじめ、世界中の歌劇場で活躍。99年フランクフルト・オペラにおける新制作『さまよえるオランダ人』ゼンタのデビューは称賛に包まれ、2005年二期会・ハノーヴァー州立歌劇場共同制作公演に同役で出演。00年には、ロサンゼルス・ミュージック・センターにてヴァレリー・ゲルギエフ指揮『ワルキューレ』ジークリンデでプラシド・ドミンゴと共演。04年バイロイト音楽祭に同役で出演。07年フランツ・ウェルザー・メスト指揮ウィーン国立歌劇場の新制作『ワルキューレ』ブリュンヒルデ、08年ザルツブルク復活祭音楽祭にて同役をサイモン・ラトル指揮ベルリン・フィルと共演、ウィーン国立歌劇場に『さまよえるオランダ人』ゼンタ、『神々の黄昏』、09~11年は3年連続で『ニーベルングの指環』チクルスに出演。13年2月にはワルシャワで『マクロプロス家の事』エミリア・マルティでデビューを飾った。
フリッカ 加納悦子(メゾソプラノ)Etsuko Kanoh 15日
東京芸術大学大学院修了後、ドイツ国立ケルン音楽大学で学ぶ。ザルツブルグ国際モーツァルトコンクール第2位。1994年よりケルン市立歌劇場専属歌手となり、ジェームズ・コンロン指揮『フィガロの結婚』ケルビーノなど40以上の作品に出演し、シュトゥットガルト州立歌劇場ほか欧州歌劇場に出演。帰国後は日生劇場・沼尻竜典指揮『ルル』3幕版日本初演、二期会・沼尻指揮/ジョエル・ローウェルス演出『カプリッチョ』クレロンなどドイツ語作品を中心に活躍。本共同制作オペラには第1作目『ばらの騎士』オクタヴィアン以来2度目の登場。びわ湖ホール公演では『ルル』、『トリスタンとイゾルデ』ブランゲーネで出演。ドイツリートも得意としている。13年は東京フィル「グレの歌」、新国立劇場『魔笛』侍女に出演。7・8月二期会『ホフマン物語』、12月にはN響とシティ・フィルで「第九」、14年3月びわ湖ホール『死の都』に出演予定。二期会会員
ゲルヒルデ 岩川亮子(ソプラノ)Ryoko Iwakawa 15日
愛知県立芸術大学音楽学部声楽科卒、同大学院首席修了。第6回長久手国際オペラ声楽コンクール第3位受賞。オペラではワーグナー『ワルキューレ』ジークリンデで本格的なオペラデビューを果たし、「宝石の原石どころか、既に眩い輝きを湛えた宝石そのものであった」と好評を博す。J.シュトラウス『こうもり』ロザリンデ、モーツアルト『ドン・ジョヴァンニ』ドンナ・エルヴィーラ、『魔笛』侍女Ⅰ、ニコライ『ウインザーの陽気な女房達』フルート夫人、『森は生きている』女王などに出演。びわ湖ホール ペーター・コンヴィチュニー氏によるオペラ講習会においては『蝶々夫人』蝶々さん、『ラ・ボエーム』ミミで参加。宗教曲では、バッハ「ロ短調ミサ曲」、カンタータ、ヘンデル「メサイア」、ヴィヴァルディ「グローリア」などのソリストも務める。関西や地元の愛知県でのコンサートにも多数出演しており、今後の全国的な活躍に期待されている。これまでにBirgitta Nordfalk、Nedda Casei、大下久深子の各氏に師事。びわ湖ホール専属声楽アンサンブル・メンバー。
オルトリンデ 増田のり子(ソプラノ)Noriko Masuda 15日
東京芸術大学卒、同大学院修了。文化庁オペラ研修所修了。第53回ジュネーヴ国際音楽コンクール最高位を受賞し、スイス・ロマンド管弦楽団と共演。2008年二期会・飯守泰次郎指揮/ジョエル・ローウェルス演出『ワルキューレ』では“のびやかにして芯の強いジークリンデ”を演じ、端正な音楽づくりが際立った。近年では二期会『魔笛』パミーナ、『コジ・ファン・トゥッテ』フィオルディリージ、『フィガロの結婚』伯爵夫人や、びわ湖ホールには11年に沼尻竜典指揮『ドン・ジョヴァンニ』ドンナ・アンナで登場している。二期会会員
ワルトラウテ 磯地美樹(メゾソプラノ)Miki Isochi 15日
東京芸術大学卒、同大学院修了。二期会オペラ研修所プロフェッショナルコース修了。フランツ・リスト音大修了。ドイツ・ルードルシュタット劇場『フラヴィオ』、イタリアで『ヘンゼルとグレーテル』ヘンゼルに抜擢されるほかヨーロッパ各地でオペラに出演。二期会には飯守泰次郎指揮/ジョエル・ローウェルス演出『ワルキューレ』ワルトラウテ、『ナクソス島のアリアドネ』ドゥリヤーデ、『魔笛』侍女で出演。2012年はチェコ各地でコンサートツアーを行い、昨秋は二期会・飯守指揮/クラウス・グート演出『パルジファル』花の乙女に出演。二期会会員
シュヴェルトライテ 三輪陽子(メゾソプラノ)Yoko Miwa 15日
愛知県立芸術大学卒、同大学院修了。新国立劇場では『エレクトラ』『カヴァレリア・ルスティカーナ』『愛怨』『西部の娘』『影のない女』や、07年『ワルキューレ』シュヴェルトライテで出演。同劇場鑑賞教室『蝶々夫人』スズキではビロードの様な響きと好評を博した。ほか『魔笛』侍女Ⅲ、『フィガロの結婚』ケルビーノ、『秘密の結婚』フィダルマ、『結婚手形』クラリーナ、『ジャンニ・スキッキ』ツィータ、『修道女アンジェリカ』公爵夫人、『リゴレット』ジョヴァンナ等。2012年は名古屋マーラー音楽祭にて井上道義指揮「交響曲第8番」のアルトソロを務めた。二期会会員
ヘルムヴィーゲ 日比野 幸(ソプラノ)Miyuki Hibino 15日
洗足学園大学卒、同大学附属オペラ研究所修了。二期会オペラ研修所プロフェッショナルコース修了。第5回ティト・ゴッビ国際声楽コンクールではミレッラ・フレーニ等からの支持で最高位受賞。第6回藤沢オペラコンクール第1位。二期会オペラはニューウェーブ・オペラ『ジュリアス・シーザー』セストの好演を機に、『ダフネ』第1の乙女(日本初演)、『仮面舞踏会』オスカル、『魔笛』侍女Ⅰ、『オテロ』デズデモナ等に出演。特に『トゥーランドット』リューは指揮者ジャンルイジ・ジェルメッティから高い評価を得た。11月日生劇場『リア』に出演予定。二期会会員
ジークルーネ 森 季子(メゾソプラノ)Tokiko Mori 15日
京都市立芸術大学大学院声楽専攻修了。修了時大学院賞を受賞。京都芸術祭毎日新聞社賞・京都市長賞・亀岡市長賞受賞。ドイツリートによるソロリサイタルで「歌曲が音楽と文学の融合であることを改めて感じさせてくれた演奏」と評され、青山音楽賞新人賞を受賞。ウィーン国立音楽大学リート・オラトリオ科に留学。宗教曲等ではモーツァルト「レクイエム」「戴冠ミサ」、シューベルトミサ、ベートーヴェン「第九」などのソリストを務めるほか、オペラではモーツァルト『フィガロの結婚』ケルビーノ、バルバリーナ、『魔笛』侍女Ⅱ、Ⅲ、マスカーニ『カヴァレリア・ルスティカーナ』サントゥッツァ、フンパーディンク『ヘンゼルとグレーテル』ヘンゼル、ワーグナー『タンホイザー』牧童、ラヴェル『子どもと魔法』子どもなどに出演。モーツァルト『コジ・ファン・トゥッテ』のデスピーナのカヴァーキャストも経験している。若手ながらドイツ歌曲でオーケストラとの共演も果たすなど、多方面の演奏会に参加、出演し、今後に期待されている。びわ湖ホール声楽アンサンブル・コンサートミストレス。
グリムゲルデ 小林久美子(メゾソプラノ) Kumiko Kobayahi 15日
京都市立芸術大学卒、同大学院修了。第2回ノーヴイ国際音楽コンクール声楽部門第1位。第1回東京国際声楽コンクール一般の部第1位、東京都荒川区長賞受賞。『カルメン』『チェネレントラ』『アルジェのイタリア女』タイトルロール、『セヴィリアの理髪師』ロジーナ、『蝶々夫人』スズキ、『フィガロの結婚』マルチェリーナ、『リゴレット』マッダレーナ、『魔笛』侍女Ⅲ、『ワルキューレ』ヴァルトラウテ、『サロメ』ヘロディアスの小姓など様々な作品で多様な役柄を演じるほか、「メサイア」「第九」「レクイエム」など、各種演奏会にソリストとして出演している。NHK-FM「名曲リサイタル」に出演。1999年から10年間、びわ湖ホール声楽アンサンブルに所属し、現在びわ湖ホール声楽アンサンブル・ソロ登録メンバー。ヴォーカルアンサンブルKyotoメンバー。ヴォーカルアンサンブル津山メンバー。京都文教大学非常勤講師。
ロスワイセ 渡辺玲美(メゾソプラノ)Remi Watanabe 15日
活水女子大学音楽学部声楽学科卒業。1998年~2007年びわ湖ホール専属歌手としてびわ湖ホール声楽アンサンブルに在籍。同ホールでは、ブリテン『小さな煙突そうじやさん』、フンパーディンク『ヘンゼルとグレーテル』、ラヴェル『子どもと魔法』(演奏会形式)、トマ『ミニヨン』でタイトルロールを演じた他、モーツァルト『フィガロの結婚』ケルビーノ、『魔笛』ダーメⅢ、『コジ・ファン・トゥッテ』ドラベッラ、J・シュトラウス『こうもり』オルロフスキー、『ジプシー男爵』ミラベッラ、プッチーニ『ジャンニ・スキッキ』ツィータ、ツェムリンスキー『こびと』侍女Ⅲなどに出演。びわ湖ホール声楽アンサンブル・ソロ登録メンバー。
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
1970年3月に発足。神奈川県の音楽文化創造をミッションとして、神奈川県全域を舞台に多彩な活動を続けている。現在、2009年に常任指揮者に就任した金聖響との音楽作りが話題を呼んでいる。歴代音楽監督には山田一雄(現在は桂冠指揮者)、外山雄三、ハンス=マルティン・シュナイトがおり、これまでに常任指揮者を黒岩英臣、手塚幸紀、現田茂夫(現在は名誉指揮者)らが、首席指揮者を佐藤功太郎が、芸術顧問を團伊玖磨(現在は桂冠芸術顧問)が務めた。2013年からはウィーンの指揮者サッシャ・ゲッツェルが首席客演指揮者に就任。これまでに「安藤為次教育記念財団記念賞」(83)、「神奈川文化賞」(89)、「NHK地域放送文化賞」、「横浜文化賞」(07)を受賞。テレビ朝日系列「題名のない音楽会」にも定期的に出演するなど、多方面で注目を集めるオーケストラである。
ホームページアドレス:http://www.kanaphil.or.jp/
日本センチュリー交響楽団
〜あなたの夢、音にのせて〜
日本センチュリー交響楽団(旧大阪センチュリー交響楽団)は、1989年に活動を開始し、初代常任指揮者ウリエル・セガル(現名誉指揮者)の指揮により第1回定期演奏会を行った。2011年4月に名称を日本センチュリー交響楽団に変更し、小泉和裕音楽監督、沼尻竜典首席客演指揮者のもと新たなスタートを切った。大阪での定期演奏会をはじめ、近年ではさまざまな地域でも特別演奏会を行っている。また、青少年のためのオーケストラ体感コンサートの開催や、センチュリー・ユースオーケストラの運営など教育プログラムにも力を入れている。 演奏を通して多くの人びとの心に明るい夢が広がることを願い、新しい時代のオーケストラとして発展を目指している。
ホームページアドレス:http://www.century-orchestra.jp/