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お知らせ 2021/3/17 退任のご挨拶(オルガン・アドバイザー 荻野由美子より)

 皆さま、こんにちは。いつも神奈川県民ホールのオルガン・コンサートを応援していただき、ありがとうございます。

 さて、私ごとで恐縮ですが、この3月をもって10年間務めたオルガン・アドバイザーを退任することとなりました。毎月のコンサートで素晴らしい演奏をしてくださったオルガニストや共演者の皆さま、いつも陰で心強いサポートをしてくださったホールスタッフの皆さん、そして何よりご来場いただき、暖かい拍手を送ってくださった多くのお客様に深く感謝申し上げます。在任中の貴重な経験の一つ一つが、私の人生を豊かに彩る大切な宝物となりました。

 オルガンはヨーロッパのキリスト教会の中で花開き、それぞれの「居場所」にどっしりと根を張って、何百年間も信仰を支え続けてきました。つまり人間の寿命を遥かに超えて生き続け、その使命を担い続けられる楽器なのです。そう考えると、日本で初めて公共のコンサートホールに産声をあげた県民ホールのオルガンも、まだまだ46歳の若輩者(失礼‼︎)ということでしょうか。

 これから10年後、50年後・・未来永劫、県民ホールのオルガンが「ホールの顔」として輝き続けられるよう、希望を込めて次の世代へとバトンタッチいたします。不穏な空気に覆われた予測不能な世界となってしまいましたが、港街横浜の灯台として皆さんの心を照らし続けますように。そしてオルガンに集う人の輪がさらに広がりますよう、心より祈っています。10年間の感謝を込めて。

 

 神奈川県民ホール オルガン・アドバイザー 荻野 由美子