あらすじ
ヴェネツィア共和国の将軍の一人であるムーア人オテロは、嵐の中、地中海キプロス島に軍を率いて凱旋。
栄達を極めるオテロを厭う部下の士官イアーゴは、オテロが副官に引き上げたライバルのカッシオを陥れ罷免させる。更にイアーゴは、オテロの妻デズデモナとカッシオが不貞の関係にあるとオテロに信じ込ませる。
嫉妬に荒れ狂ったオテロはデズデモナを殺すが、イアーゴの策略にはまったことを知り、絶望して妻の亡骸を前に自害する。
オテロ | (テノール) | ヴェネツィア共和国の将軍 |
デズデモナ | (ソプラノ) | オテロの妻 |
イアーゴ | (バリトン) | オテロの旗手 |
エミーリア | (メゾソプラノ) | デズデモナの侍女、イアーゴの妻 |
カッシオ | (テノール) | オテロの副官 |
ロデリーゴ | (テノール) | ヴェネツィアの貴族 |
ロドヴィーコ | (バス) | ヴェネツィアからの特使 |
モンターノ | (バス) | キプロス島の前総督 |
ヴェネツィア共和国の将軍の一人であるムーア人オテロは、嵐の中、地中海キプロス島に軍を率いて凱旋。
栄達を極めるオテロを厭う部下の士官イアーゴは、オテロが副官に引き上げたライバルのカッシオを陥れ罷免させる。更にイアーゴは、オテロの妻デズデモナとカッシオが不貞の関係にあるとオテロに信じ込ませる。
嫉妬に荒れ狂ったオテロはデズデモナを殺すが、イアーゴの策略にはまったことを知り、絶望して妻の亡骸を前に自害する。
シェイクスピアの名作「オセロ」に晩年のヴェルディが7年の歳月をかけて作曲したイタリア・オペラ悲劇の頂点に立つ作品。
冒頭の嵐の場面からオテロの破滅的な最期に至るまで、一瞬の隙もなく音楽が緊密なドラマを描いている。シェイクスピアの戯曲を元にしたオペラの中でも原作を勝るともいわれる傑作中の傑作とされる。
オテロ役は傑出したアリアこそないものの、テノール・ドラマティコにとって最大の難役の一つで、イアーゴ役も性格俳優的要素の強いバリトンの難役である。ヴェルディがワーグナーの影響を受けた作品としても知られる。
19世紀を代表するイタリア・ロマン派音楽の作曲家。特にオペラの作曲においては、イタリア歌劇最大の作曲家と言われる。
初期のオペラ作品は愛国的題材のものが多い。
1850年代に入り、人間心理のこまやかな描写とドラマティックな表現を会得し、『リゴレット』『椿姫』『イル・トロヴァトーレ』など中期の傑作を生んだ。後期の作品は、ワーグナーの影響による楽劇への接近を示し、『アイーダ』『オテロ』『ファルスタッフ』で円熟の境地に達した。
1839年(26歳) | 『オベルト、サン・ボニファーチョ伯爵』 |
1840年(27歳) | 『一日だけの王様』 |
1842年(29歳) | 『ナブッコ』 |
1843年(30歳) | 『第1回十字軍のロンバルディア人』 |
1844年(31歳) | 『エルナーニ』『二人のフォスカリ』 |
1845年(32歳) | 『ジョヴァンナ・ダルコ』『アルツィラ』 |
1846年(33歳) | 『アッティラ』 |
1847年(34歳) | 『マクベス』『群盗』『イエルサレム』 |
1848年(35歳) | 『海賊』 |
1849年(36歳) | 『レニャーノの戦い』『ルイザ・ミラー』 |
1850年(37歳) | 『スティッフェリオ』 |
1851年(38歳) | 『リゴレット』 |
1853年(40歳) | 『イル・トロヴァトーレ』 |
『椿姫』*2013年3月本共同制作にて上演 | |
1855年(42歳) | 『シチリア島の夕べの祈り』 |
1857年(44歳) | 『シモン・ボッカネグラ』『アロルド』 |
1859年(46歳) | 『仮面舞踏会』 |
1862年(49歳) | 『運命の力』 |
1867年(54歳) | 『ドン・カルロ』(フランス語版) |
1871年(58歳) | 『アイーダ』*2011年3月本共同制作にて上演(神奈川公演は東日本大震災のため公演中止) |
1884年(71歳) | 『ドン・カルロ』(改訂版・イタリア語版) |
1887年(74歳) | 『オテロ』*2015年3月本共同制作にて上演予定 |
1893年(80歳) | 『ファルスタッフ』 |