演出・振付家、H・アール・カオス主宰。独自の美意識と哲学に支えられた空間感覚溢れる作品は、時代の空気と鋭く共振し、その精神や思考の在り方を形にすることで、優れて個的でありながら普遍的な説得力を発揮している。ダンスの美学を書き換えたとまでいわれる、既成概念を打ち破る大島の空間感覚溢れる創造力は、国内外で高い評価を受けている。海外からの招聘も多く、アジア、ロシア、欧州、北米各地での数多くの公演を実施してきた。日本のカンパニーとしては唯一、トロント、モントリオール、ピッツバーグの各都市で年間最優秀作品に、NYではThe New York TimesのDance of The Yearに選出されるなど衝撃的な大成功を収めている。 コンテンポラリーダンスの枠を超えたスケールの大きな作品が多く、演出する作品はカンパニーにとどまらず、シンガポールのSingapore Dance Theatreでの委託作品、東宝ミュージカル『エリザベート』、東京二期会オペラ『ダフネ』『ファウストの劫罰』などを演出・振付。 キリンコンテンポラリーアワード優秀賞、第27回舞踊批評家協会賞新人賞、日本バレエ協会振付特別賞、村松賞、第29回・第34回舞踊批評家協会賞大賞、千年文化芸術祭優秀作品賞、第1回朝日舞台芸術賞、ニムラ舞踊賞等、他多数を受賞。
舞踊家。幼少よりクラシックバレエ、コンテンポラリーダンスを習得。H・アール・カオスを主宰する演出・振付家の大島早紀子の全ての公演に主演。1997年パリのクレテイユ大劇場でのソロ公演『ロミオとジュリエット』以降、2000年The New York TimesのDance of The Yearに選出された『秘密クラブ...浮遊する天使達』や代表作『春の祭典』等、世界各地全ての公演を牽引してきた。北南米、欧州、アジア、ロシア等で実施してきた公演では、行く先々のマスコミで、舞踊の持つ魅力と興奮を実証する突出したダンサーと評されてきた、希有なアーティストである。東京二期会オペラ『ダフネ』『ファウストの劫罰』はもちろん、大島演出・振付のSingapore Dance Theatreでの『Feast of Immortality』に主役として客演、愛知県芸術劇場大ホールでもダンスオペラ『青ひげ城の扉』ユディット役、『神曲』での主演、ファルフ・ルジマトフと共演した『UZME』等。 他に音楽座ミュージカル『星の王子様』の蛇役で出演。16年ソロ公演『エタニティ』で、大好評を得る。04年文化庁芸術選奨受賞。
【ダンサー】斉木香里
Dancer: SAIKI Kaori
聖心女子大学在学中よりモダンダンスを藤本幸子氏に師事。以降様々な舞踊家の作品に出演。埼玉舞踊コンクール第3位。2003年の『春の祭典』『Miserere』から09年『The Rite of Spring / Flowers of the Bones』までH・アール・カオスの国内外全ての公演に参加。東京二期会オペラには07年『ダフネ』、10年『ファウストの劫罰』に出演。現在は、MWBバレエスタジオ(渡辺麻子氏主宰)で講師として後進の指導に当たっている。
【ダンサー】木戸紫乃
Dancer: KIDO Shino
2000年、ドイツ・デュッセルドルフにてH・アール・カオスの代表作であり世界的な傑作『春の祭典』からH・アール・カオス公演に参加。以降国内公演はもちろん、オーストリア、韓国、シンガポール、チリ、ロシア、ポーランド、フィンランド、アメリカなど世界中のステージに立つ。09年のAmerican Dance Festivalでは『Flowers of the Bones』で主役を果たすなど、研ぎ澄まされた表現力と優れた身体能力で、カンパニーを牽引するメンバーとして活動を続けた。東京二期会オペラには07年『ダフネ』、10年『ファウストの劫罰』に出演。個人的な活動にNIKEのポスター、adidas Japanとのコラボ、世界的パーカッショニスト辻コースケとのセッション等、その活動は多岐にわたる。